根管治療が完了したのになぜ再発するのか?
根管治療とは、歯の根の中に存在する細菌を除去し、感染を取り除くことで歯を保存するための治療です。しかし、根管内の細菌を取り除いただけで治療が完全に終わるわけではありません。根管治療は、正確な根管治療を行うことに加えて、精密な被せ物を装着し、さらに定期的なメンテナンスを行うことで初めて治療が完了したと考えられます。 歯の根の先に細菌感染が起こり、膿がたまる状態を根尖性歯周炎といいます。根管治療によって一度症状が改善した場合でも、数年後に突然再発することがあります。再発した場合には再根管治療が必要になることもあり、状態によっては抜歯に至るケースもあります。 では、この再発の原因は根管治療そのもの、つまり根の中の消毒が原因なのでしょうか。 根管治療では、根の中の感染を取り除いたあと、神経が通っていた空間である根管を薬剤で封鎖します。これを根管充填といいます。レントゲンでは根管の中が完全に埋まっているように見えますが、細菌の大きさから見ると実際には微細な隙間が存在しています。これまで多くの研究が行われてきましたが、現在の歯科医療においても根管内を完全に密閉することは難しいとされています。 しかし、適切に根管治療が行われた場合、根管内の細菌はほとんど除去されている状態になります。そのため、数年後に再発が起こる場合は、根管内に残っていた細菌ではなく、外部から細菌が侵入した可能性が高いと考えられています。 この外部からの細菌侵入を防ぐために重要になるのが、適合の良い被せ物です。被せ物の適合が悪い場合、歯と修復物の境目から細菌が侵入し、再び根管内に感染が広がる可能性があります。このような歯の上部からの細菌侵入はコロナルリーケージと呼ばれています。 実際に海外の研究では、根管治療の質と歯冠部修復、つまり被せ物の質が、歯の根の先の炎症の有無にどのように影響するかが調査されています。その研究では、根管治療と被せ物の両方の質が良い場合、約91.4%の歯で根尖部の炎症が認められませんでした。一方で、被せ物の適合が悪い場合には、根管治療が精密に行われていたとしても成功率は大きく低下することが報告されています。 この研究結果から、精密な根管治療と適合の良い被せ物の両方がそろうことで、治療の成功率が高くなることが示されています。 根管治療は歯を残すための重要な治療ですが、根の治療だけで完結するものではありません。歯を長く安定して使うためには、正確な根管治療を行うことに加えて、適合の良い被せ物を装着し、その後も定期的なメンテナンスを続けることがとても重要になります。根管治療後には歯の内部を再感染から守るためにも、精密な被せ物を装着することが歯を長く守るための大切なステップになります。🦷 |
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